黒い画面にS.M.A.R.T Bad とは?ちょっと怖いんですけど。
このメッセージは「ハードディスクまたはSSDが壊れています。すでに動かないか、もうすぐまるで動かなくなりますよ」ということです。
動いているうちに当店にお持ち込みいただくか、近所の修理屋さんにご相談ください。動いているようであれば、まだデータを救出できる可能性は高いです。
たとえば、そのメッセージとともに
「Press F1 to Resume」
のようなメッセージが表示されている場合、F1キーを押すことでWindowsを起動させられる場合もあります。また、もう一度同じ画面になって結局起動しない場合もあります。
S.M.A.R.T とは
「スマート」と発音します。以下スマートと書きます。大雑把に言えば、ハードディスクやSSDに搭載されている診断システムです。もの凄く小さく、診断だけを行うコンピューターがハードディスクに搭載されているようなものと考えてください。
メーカーを問わず共通の規格なので、パソコンのハードウェアやOSに関わらず、診断の内容を読み取ることができます。スマートは常にハードディスクの様々な情報を記録し続けています。他のパソコンにつないでもその情報は継続して記録されます。
ちなみに、スマートは
Self
Monitoring
Analysis
and
Reporting
Technology
の頭文字をとったものです。日本語に直訳すると「自己による監視、分析そして報告する技術」。念能力の名前みたい。本題に全然関係ありませんが、これ絶対に「スマート」という略称の方を先に考えてますよね。aはどこへいったとか。天気予報のアメダスとかと一緒でちょっと無理があるような気がしなくもないです。
閑話休題、この「スマート」によるハードディスクの診断情報は、Windowsなどからフリーのソフトウェアを使ってチェックできます。
上の画像はCrystal Disk Infoによるスマート情報。ドスパラウェブサイトより。
ただ、あまり頻繁に見ることを、あえておすすめはしません。ハードディスクやSSDは作られた時からこのスマートの数値がすべて満点、劣化がまったくない状態であることはあまりありません。また、使っていくうちに、あるいは使っていなくても、ハードディスクは常に故障に向けて少しずつ進行しています。つまりは見るだけで結構不安になります。そのため、パラメーターには「最低値(過去最も悪い状態だった時の値)」「現在値」「しきい値」が設定されています。「しきい値」は、ハードディスクの製造メーカーがそれぞれ設定する「異常」の判断基準です。が、それより上回っていても満点でなければちょっと不安になりますよね?そういうことです。
また、「残り寿命」という項目もあります。これは少しずつカウントダウンが進んでいき、故障に向かってまっしぐらな数字なのですが、十分に残っているからと言って
次の瞬間に故障しないとは限らない
ということです。そして、突発的な故障に対してできることはほとんどありません。
「スマート」情報を何に使うのか?
先に述べたように、スマートでは、ハードディスクが「まだ壊れない」ことはわかりません。しかし、エラーが出た場合は「すでに壊れている」「もうすぐ壊れる」ことが確実です。
もっと言えば、「もうすぐ壊れる」からと言ってスマートが警告を出すわけではありません。しかし、スマートが警告を出すという事は確実に「もうすぐ壊れる」ということです。
たくさんのハードディスクやSSDを用いるデータセンターのような運用であればまた別の意味を持ちますが、個人レベルではこの警告が最も大きな意味を持つでしょう。
それでも見てみたい
それでも気になるという場合、こちらで見方を詳しく解説しているので参考にして下さい。
CrystalDiskInfo(クリスタルディスクインフォ)の情報の見方、使い方をご紹介|ドスパラ通販【公式】