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パソコンの寿命とクリーニング【パソコン修理コラム】

夏場はパソコンの故障が増えます。利用する環境の気温が機械に使われている部品の消耗を早めていることは明白ですね。

温度が高ければ寿命が短くなる「アレニウスの法則」

部品の寿命を推定する法則の一つとして、「アレニウスの法則」というものがあります。アレニウスの法則は、使用温度が10℃上がると寿命は1/2になり、逆に10℃下がると倍になるというものです。パソコンに使われている部品の中では、電解コンデンサーがこの法則が当てはまるものの一つとして知られています。電解コンデンサーは、電源ユニットやマザーボード上に多く使われている電子部品です。基本的には電気を蓄えて放出する部品です。その性質を用いて、パソコンでは安定した電気を供給するために、結構な量の電解コンデンサーが使われています。

コンデンサーの寿命を考えてみる

電解コンデンサーは動作温度の規格があり、主に85℃品と105℃品が出回っています。また、寿命の規定もあり、標準品と呼ばれるものは規程温度で2,000時間、長寿命品と呼ばれるものでは5,000時間-10,000時間の寿命を設定しています。パソコンによく使われる105℃品の長寿命品5,000時間で考えてみた場合、5,000時間 =  約208日 = 約7ヶ月、1日8時間の利用だったとしても、1年と8ヶ月程度、ずいぶんと短い寿命のように思えますが、先ほどの「アレニウスの法則」で考えると95℃での利用環境で約14ヶ月、85℃ではさらに倍の28ヶ月、75℃ではさらに倍の56ヶ月・・・、だんだん実感と近い寿命になってきたのではないでしょうか。使うだけ寿命に近づいていくことは避けられない部品ですが、温度が高いと加速度的に寿命が短くなります。

クリーニングをしよう

つまり、少しずつ消耗しているパーツが夏場の高温で消耗が加速し、一気に寿命へ向かってしまう事で夏はパソコンが壊れやすい、ということが言えるでしょう。寿命を延ばす行動としてはクリーニングをすることと、高温下であまり使わないことです。ちなみに、このアレニウスの法則はすべての部品に当てはまるわけではないですが、ゴムなどには当てはまるとされており、それらが夏になると冷蔵庫などの家電製品も「てきめんに」壊れやすくなります。

清掃は機械のメンテンナンスの基本

クリーニングというと、単にきれいにするだけのようなイメージがあるかもしれませんが、寿命を延ばす的確なメンテナンスです。パソコン内部のクリーニングはパーツを壊しやすいので、ぜひ当店にご依頼ください。

※2023年5月19日のX投稿を再編集しています。



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